ぱんどらさんのおもちゃばこ

ビターエンドは好き。ビターチョコは嫌い。

シノビガミ 考察|多分これが一番強いと思います!

ルール改訂記念。ちょっと本気でマンチしてみました。
一撃で与えられる最大ダメージはいくらだろうか?無限ダメージは含まないぞ。

レギュレーション

  • 「攻撃」1回で与えられる、接近戦・射撃戦ダメージ合計の理論値を探究する。ダメージ上昇効果やダメージ追加効果を含む。集団戦ダメージは含まない。
  • 【風饗】等による連続攻撃などは、1回の攻撃と見なさない。
  • ダメージが上限なく伸びる効果・コンボ等は考慮に入れない。
  • ダイスロールを含め、ランダム性のある効果や処理の結果は、自由に決められるものとする。
  • 「累積しない」効果について、【開祖】による複製忍法や別枠の【奥義】などにより、同じ効果を違う発生源にて参照した場合についても、同様に累積しないものとする。
  • その他ルール処理について、改訂版ルルブおよび正忍記・認に準拠する。
  • 基本ルールや追加ルールについて、PCが利用可能なものは全て使用できる。首魁はこれに含まない。
  • 各種データについて、改訂版ルルブもしくは忍秘伝・改に掲載されたもののみ使用可能とする。
  • 現代編とする。
  • 1PL・1PCおよびその一次的従者のみで完結させる。PCの従者を除いた他キャラからのあらゆる影響は考えないものとし、血盟についても他PLの同意が必要なため使用できないものとする。
  • 功績点は無制限とする。階級によって定められた範囲内で、好きなだけ背景を修得できる。
  • 1セッションの範囲内で行う。メインフェイズのリミットは無制限とする。任意のタイミングでクライマックスフェイズに移行する。
  • ダメージの計測はクライマックスフェイズにて行う。専用エネミー「ダミー」に対する、任意の攻撃について計測する。
  • 「ダミー」の【生命力】は無限とする。その他一切のデータを持たないものとし、プロット値は任意とする。また、「ダミー」はクライマックスフェイズの戦闘にのみ登場し、【秘密】【居所】【感情】等も考慮しない。

なんで無限ダメージを考慮しないの?
一言で言えば、考察のしがいがないからである。
ラウンド数やリミットが無制限であれば、それらを利用した無限ループ、無限火力増強はわりと簡単に見つかる。
例えば【夜駕籠】*1にて「鬼手袋」を無限個獲得すれば良い。無限ダメージを出すなら階級は草で事足りるのだ。
複雑なものを含めれば大量に考えられる。それではあまり面白くないので、無限に繋がるものを排除し、できるだけ大きい実数ダメージを追い求めることにした。

ビルド

  • 階級:頭領
  • 流派:私立御斎学園
  • 忍法:

   接戦戦攻撃
   貪狼
   配下(草)
   裏購買
   親友
   滅苦
   愛弟子(蛹・貪狼)
   特別教室(開祖/朽木)
   怪士(月輪)

  • 追加修得(予定)忍法枠

   揺音(渡来人)
   師匠教導´枠
   配下教導´枠
   愛弟子教導´枠
   傀儡教導´枠 ×30
   怪士月輪枠 ×75

  • 奥義/儀式忍法:戦闘傀儡の法 ×3
  • 背景:

   末裔(滅苦)
   梟雄
   他流派の血(教導)
   双子(武曲/解説/教導)
   渡来人の血
   師匠(頭領)

  • 師匠:

   ・流派:金色庵
   ・忍法:
      接近戦攻撃
      滅苦
      機忍
      薬師閨
      開祖
      薬師閨´
      電撃作戦
      魔界転生
   ・奥義:絶対防御 ×3

  • 忍具:遁甲符 ×6
  • 累計消費功績点:254

ダメージ主軸
結論から言うと、1忍法単位で最も火力の最大値が大きいものは、【武曲】と【朽木】の12点である。

これらは自分や対象が受けている変調の数をそのまま火力に変換できる*2。【武曲】は集団戦だが、接近戦・射撃戦のスペシャルを加味しても12点に及ぶものはない。
むしろ【武曲】の集団戦が幸いし、「梟雄」との組み合わせで自分とダミーに全ての変調を与えることができるため、変調を重ねる必要があるという問題が解決している。

【貪狼】ループ
対象が修得している忍法1つを特例修得し、自身が修得している忍法1つを未修得にする【貪狼】。これを利用し、【朽木】を増殖させる。

【開祖】は忍法の名称を変更する効果を持つ。これによって実質的に同種の忍法を修得することは、同名の忍法を複数修得できないというルールに抵触しない。
相手の修得している【開祖】適用済みの【朽木A】を、【貪狼】によって特例修得することで、【朽木A】は自身の【朽木】と同居する。さらに同様にして、【朽木B】を【朽木A】【朽木】と同居させることができる。
この際の【朽木A】や【朽木B】は【貪狼】による特例修得であるが、既に元々の【開祖】の影響を離れた*3、なかばオリジナルの忍法となっている。【貪狼】が未修得になれば当然使用不能になるが、元々の所持者がもつ【朽木A】が未修得になろうとも、こちらには最早なんの関係ない。

これを利用し、【朽木】を増殖させるループを考える。
【貪狼】【開祖】【朽木】【愛弟子】を修得している主人と、【貪狼】を修得している従者を考えよう。

①従者が【貪狼】により、主人の【朽木】をコピー
②従者が同様にしてさらに【開祖】をコピー
③従者が【開祖】修得時、その効果で【朽木】の名称を【朽木A】に変更
④主人が【貪狼】により、従者の【朽木A】をコピー
⑤従者が【貪狼】により主人の適当な忍法をコピー
⑥その際【開祖】を未修得にし、従者の【朽木A】は【朽木】に戻る
⑦従者が【貪狼】により、主人の【開祖】をコピー
⑧【朽木】の名称を【朽木B】に変更

これを繰り返すことで、主人は忍法枠を好きなだけオリジナル【朽木】と入れ換えることができる。

忍法枠増殖
以上より、主人の忍法修得数が多ければ多いほど火力に繋がることがわかった。これを増やす方法を考えてみる。

  • 【教導´】

自分が修得しており、対象が修得していない【教導】以外の忍法を追加で特例修得させる。累積しない。
【開祖】によって【教導】の名称を変更している場合、それは【教導】ではないため【教導´】自身の効果で特例修得させることができる。
これを利用し、従者に【教導´】を特例修得させ、従者に【教導´】を使ってもらうことで、従者1体につき1つ分忍法枠を増殖することができる。
累積しないため、次の従者の【教導´】を受ける前に、この効果で特例修得している忍法を【朽木】に変更する必要がある。

  • 【怪士】

忍具を消費し、そのシーンの間だけ選んだ忍法を特例修得する。
この効果が切れる前に修得した忍法を【貪狼】で入れ換えてしまえば、シーン終了時に未修得にするはずだった忍法を既に失っている。増えた忍法枠が減少しないため、実質的に【朽木】が増える。
師匠の持つ【奥義】に対する【解説】とあわせ、計9個の「遁甲符」を確保。さらに【薬師閨】と【裏購買】で...

  • 【戦闘傀儡の法】

儀式忍法。戦闘中に使用し、従者計10体追加。【奥義】枠は3つともこれに使う。
従者は呼び出した戦闘間しか持たないっぽいので、【魔界転生】で個人面談。

  • 「渡来人の血」

追加で【揺音】修得。
もちろん交換する。

  • 【親友】

条件を満たした相手の修得忍法を使用可能になる。
これ自体は忍法枠に影響しないが、より多くの忍法を使用可能になるため単純に有用。必要なものを外付けできるのはありがたい。

実践
前置きが長くなった。いよいよ実践である。
簡単のため、一部をある程度一般化している。最短ではない。

  • 1サイクル目

【特別教室】を使用。【接近戦攻撃】を【朽木】に変更。
蛹に【居所】を渡す。
【戦闘傀儡の法】の判定(1/18)。

  • 2サイクル目

蛹と戦闘。
【怪士】を使用、【月輪】を修得(1/6)。
【貪狼】を使用、【月輪】を【接近戦攻撃】と交換。

  • 3サイクル目

蛹と戦闘。
【怪士】を使用、【月輪】を修得(2/6)。
【貪狼】を使用、【月輪】を【天牛】と交換。

  • 4サイクル目

【怪士】を使用、【月輪】を修得(3/6)。
「双子」を使用。【接近戦攻撃】【天牛】【月輪】を【武曲】【解説】【教導】と交換。

  • 5~7サイクル目

蛹と戦闘。
【怪士】を使用、【月輪】を修得(4/6 ~ 6/6)。
【貪狼】を使用、【月輪】を【接近戦攻撃】と交換。

  • 8サイクル目

【特別教室】を使用。【揺音】を【開祖】に変更。効果により、【教導】を【教導´】に変更。
【戦闘傀儡の法】×3の判定(2/18)。
師匠を呼び、感情判定。相互に「友情」を獲得。【薬師閨】【薬師閨´】を使用。「兵糧丸」2個を獲得。
師匠に【教導´】を使用し、【教導´】を修得させる。
師匠に【教導´】を使わせ、【機忍】を修得する。
師匠に【居所】を渡す。【電撃作戦】により戦闘。蛹が特殊な戦闘乱入。
蛹の【接近戦攻撃】に対し、師匠が【絶対防御】。それに対して【解説】を使用し、「遁甲符」を獲得。これを3ラウンド繰り返す。
【貪狼】を使用、【機忍】を【接近戦攻撃】と交換。

  • 9~13サイクル目

【裏購買】を使用。「兵糧丸」を「遁甲符」と交換。
蛹と戦闘。
【怪士】を使用、【月輪】を修得(7/11 ~ 11/11)。
【貪狼】を使用、【月輪】を【接近戦攻撃】と交換。

  • 14~15サイクル目

蛹、草と感情判定。【薬師閨】【薬師閨´】を使用。「兵糧丸」計4個を獲得。

  • 16~19サイクル目

【裏購買】を使用。「兵糧丸」を「遁甲符」と交換。
蛹と戦闘。
【怪士】を使用、【月輪】を修得(12/15 ~ 15/15)。
【貪狼】を使用、【月輪】を【接近戦攻撃】と交換。

  • 20~35サイクル目

【戦闘傀儡の法】×3の判定(3/18 ~ 18/18)。

  • 36サイクル目

蛹と戦闘。
蛹が【貪狼】を使用、【天牛】を【朽木】と交換。

  • 37~393サイクル目

ループ開始。

①蛹と戦闘。
草と戦闘員(×30)のうち、いずれか1体を参加させる。
主人が【魔界転生】を使用し、いずれかの従者とドラマシーンを行う。
従者に【教導´】を使用し、【教導´】を修得させる。
従者に【教導´】を使わせ、適当な忍法を修得する。
戦闘員の場合、感情判定。【薬師閨】【薬師閨´】を使用。「兵糧丸」2個を獲得。

②【裏購買】を使用。「兵糧丸」を「遁甲符」と交換。
回復判定。【魔界転生】で減少した【生命力】を回復する。
主人が④にて【教導´】を交換する直前の②である場合、蛹に【教導´】を使用。蛹は【教導´】を失い、【朽木Y】*4を修得する。

③蛹と戦闘。
蛹が【貪狼】を使用、不要な忍法を【開祖】と交換。効果により、【朽木】を【朽木X】*5に変更。

④蛹と戦闘。
「遁甲符」を所持している場合は【怪士】を使用、【月輪】を修得(16/17 ~ 75/75)。
主人が【貪狼】を使用、不要な忍法を【朽木X】に変更。
消去順は、【月輪】→【教導´】による特例修得忍法→【接近戦攻撃】→【解説】→【裏購買】→【怪士】→【教導´】→【朽木Y】→【配下】→【朽木】→【特別教室】→【親友】→【開祖】。

⑤蛹と戦闘。
蛹が【貪狼】を使用、【開祖】を適当な忍法と交換。

主人の忍法構成が以下のようになるまで①~⑤を繰り返す。ただし、忍具を所持している場合は③~⑤を繰り返す。

【滅苦】
【愛弟子】
【貪狼】
【武曲】
【朽木X】×115

  • 394サイクル目

蛹と戦闘。
主人が【貪狼】を使用、【愛弟子】を【朽木Y】に変更。

  • クライマックスフェイズ

「ダミー」を目標とした【武曲】により、変調12種を与える。
自身を目標とした【武曲】により、変調12種を受ける。「呪い」は【滅苦】に受け*6、「重傷」は最後に受ける。

「ダミー」を目標にして【武曲】で攻撃。
「回想シーン」を使い、接近戦ダメージを追加。
ダメージ計測。

多分これが一番強いと思います!
(【武曲】射撃戦12点) + (【朽木】接近戦12点)×115 + (「回想シーン」接近戦1点) = 計1393点

4桁。ここまでやれば文句はないだろう。実に、【生命力】6の忍232人分を葬れる火力だ。
気を抜くとすぐに無限ダメージへの扉が開かれてしまうため、妙な気を使わされた。

疲れたのでもうやらない。満足である。


追記 - 2023/06/18
「流派ブック 斜歯忍軍」記載のルール「継承修得(p.35,36)」により、最新拡張環境にて【貪狼】ループは不成立となった。南無。

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(C)河嶋陶一朗冒険企画局「忍術バトルRPG シノビガミ

*1:退魔編マークのある忍法は現代編では修得できないが、使用できないわけではない。【昔日】などで使用可能。

*2:「する」でなく「できる」効果。自分に累積させる際に【生命力】を削る必要はない。

*3:【開祖】は対象が修得している【朽木】に効果を及ぼし続けているが、【貪狼】にてコピーされた先にまでその効果を及ぼしていない。すなわちコピーした時点から、それは完全に【朽木A】という忍法である。

*4:【朽木X】のうちの1つ。

*5:【朽木X】には毎回違う名称をつけること。

*6:【滅苦】の効果によって特例修得した忍法は既に1つも残っていない。